掛軸はむずかしいものと思いませんか?
そんな認識を改め、掛軸に興味のない方でも振り向いてもらえるよう、伝統工芸の技術を最大限活かしながら、飾るときがおしゃれで、巻いたときの見た目のインパクトがある掛軸を作りました。
軸先(持ち手部分)が巻き寿司のネタになっており、掛軸を巻くと巻き寿司の見た目になるように設計しています。
掛けていなくても可愛らしいデザインなので、巻いたままでも飾ることができます。
種類は人気ネタのマグロ、玉子、きゅうり、サーモンの4種類あり、並べて飾るとカラフルでとてもかわいいです!
巻き寿司の雰囲気をさらに感じて頂くために、竹製の巻きすと木目調の紙箱をパッケージにし、掛紙(かけがみ)にもこだわりました。
巻きすを下に敷き、上に巻いた状態の掛軸を飾ることでより巻き寿司の姿に近づきます。
耳折、鐶(かん)と座金、紐の結び方など本格的な掛軸と同じ作りで職人による手作業です。
■耳折(みみおり)
裂地の端を5mmほど折りこむ工程のことを指します。
これがあることにより、巻いたときに本紙に空間ができるため、大事な本紙を傷つけません。
真っ直ぐ折るには熟練の技が必要です。
■鐶(かん)と座金
半月(はんげつ)と呼ばれる掛軸上部の棒に取り付ける、金具です。
これに紐を結んで掛軸を掛けられるようにします。
紐の結び方も掛軸特有のもので、鐶が紐によって隠れる構造になっています。
全てひとつひとつ手作業で取り付けていきます。
掛軸の軸紐をきれいに結ぶことは、慣れないと中々うまくできません。
そのため、今 回の掛軸は誰でも簡単に掛軸を固定できるように、通常は巻物で使用する紐のような 形状を採用しました。
軸に紐を3周巻いて爪を紐に引っ掛けるだけなのでとても簡単に掛軸を巻くことがで きます。
軸先のネタに合わせて、浮世絵風のイラストをデジタルで仕上げました。
歴史的な浮世絵にはない題材ばかりなので、新鮮に感じて楽しんでいただけると思います。
また、それぞれのネタをイメージした落款(らっかん ※作中の朱印)をデザインし、作品の中に取り入れています。
浮世絵風のイラストの質感や雰囲気を是非皆様にも感じていただきたいと思い、美術品の複製にも使われる10色ジークレー印刷機を使用しました。
一般的な書籍やチラシなどのカラー印刷は4色のインクの組み合わせですが、その倍以上の色数で色の再現性がとても高いことが魅力です。
今までになかった創造性の高い現代の掛軸アートを一度お手に取ってください。
4件中1件~4件を表示